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レンギョウ~春を黄色く染める低木

 建物が多い都会でも、道路わきの植物は季節の変化を楽しませてくれます。
 今回はその中から、黄色の花でおおわれたこちらの植物を紹介します。

 腰よりも低いくらいの高さで、2月下旬頃から1cm程度の小さい花をたくさんつけています。
 こちらの植物はレンギョウです。
 アジサイなどと同じ低木に分類される樹木で高くのびたもので2m程度、街路樹だと剪定されて、もう少し低いものを多く見かけます。
 レンギョウはモクセイ科レンギョウ属の植物です。
 モクセイといえば、秋に橙色の花をつけるキンモクセイが思い浮かぶでしょうか。

 キンモクセイはモクセイ科モクセイ属です。
 レンギョウとキンモクセイは咲いている季節が違うのと、花の色が違うのもあり、同じ仲間といってもぴんとこないかもしれないですが、いずれもモクセイ科です。

 見比べると、色は違いますが、4枚の小さな花びらが十字状にでていて、小さい花がたくさん集まって咲いていることが分かります。4枚の花びらではありますが、花びらの付け根の部分がくっついた「合弁花」です。

 レンギョウは落葉樹で、冬の間は葉を落としています。
 2月の下旬頃から黄色の花をつけ始め、次第に葉がはえてくるので4月には葉と花の両方をつけている状態を見ることができました。

 レンギョウの花が咲き終わって少なくなる時期は次第に葉が大きく成長してくるので、葉の様子も観察です。

 レンギョウの葉に見られる葉脈は双子葉類らしい網状脈(もうじょうみゃく)です。
 網状脈は葉の中央に太い葉脈があり、そこから左右に枝分かれするように葉脈が広がっています。
 レンギョウはくっきりとわかりやすい葉脈なので、葉の観察をするのにも適しています。
 いろいろな植物が花をつけている季節ですから、いろいろと目がうつりがちですが、1つずつをじっくりと眺めてみるのもいいものです。

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