白井亨(しらいとおる)

~東京都渋谷区 千駄ヶ谷編~

2022.09.30

~東京都渋谷区 千駄ヶ谷編~

みなさんこんにちは。
リンスタ社会科担当の白井です。

 リンスタの最寄り駅となっている水道橋駅を通るJR中央・総武線。この路線を新宿方面に進んでいくと、「市ヶ谷」「四ツ谷」「千駄ヶ谷」と「谷」のつく駅名が3つあります。このあたりは谷が多いので、そんな地名が多いのも納得だなぁ・・・と思い込んでいましたが、先日の飯田橋駅のことを書いているときに、ふと「?」に気づいてしまったのです。

市ヶ谷駅(写真上)と四ツ谷駅(写真下)は、ホームから改札に行くのに階段・エスカレーターを上がっていきます。写真を見てもわかるように、駅舎が上、ホームが下の典型的な「谷にある駅」です。しかし、千駄ヶ谷駅は違います。ホームから改札へは階段・エスカレーターを下がっていくのです。谷にある駅とは思えませんね。
こういうときは、地理院地図で確かめてみるに限ります。

 まずは、市ヶ谷駅(左の地図)と四ツ谷駅(右の地図)を確かめてみましょう。

確かに、地図で見ても「谷」にあるということがはっきりわかりますね。
この地図では範囲外になってしまっていますが、四ツ谷駅の南側にはいくつかの谷が見られます。4つの谷どころか、もっと多くの谷がありそうです。ちなみに、市ヶ谷という地名の由来は、四ツ谷の「1つ目の谷」という説もあるそうです。

続いて、千駄ヶ谷駅を確かめてみましょう。

駅の南側の体育館のところが、やや高くなっているように見えますが、谷という地形ではなさそうです。
もしかして、千駄ヶ谷だけは「谷」とは関係のない地名ではないのかと考え、調べてみたら次のようなことがわかりました。

千駄ヶ谷は、もともとは「千駄萱」だったそうです。「萱」は「茅」とも書き、昔の家屋で用いられていた「茅葺屋根」の材料です。萱という植物があるわけではなく、ススキやヨシなどの総称だそうです。
また、「千駄」の「駄」は馬に積む荷物の重さの単位のことで、「千駄」はとてもたくさんあるということになるのでしょう。つまり、この土地は「とてもたくさんの萱が生い茂っていたところ」ということになりますね。東京オリンピックのメインスタジアムだった国立競技場のあたりに、その昔はたくさんの植物が生い茂っていたなんて……ちょっと想像できないですよね。

・・・ん?
でも、ヨシという植物は水辺に生えるものだったはず。・・・となると、このあたりも「谷」だったのでは??
また、新たな「?」が生まれてしまいました。
この「?」は、次回以降のブログで考えてみることにします。

「?」はきっとそこにある
「?」を知ればおもしろい!
みなさんも、身近な「?」を見つけて楽しんでみてください。

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