~東京都千代田区 仙台堀編~
2022.08.26
~東京都千代田区 仙台堀編~
みなさんこんにちは。
リンスタ社会科担当の白井です。
ここは、御茶ノ水駅近くの聖橋。両岸にある、湯島聖堂とニコライ聖堂という2つの聖堂を結ぶことから名づけられた、1927年完成の美しい橋です。
この橋から東側の川面を見下ろすと、東京メトロ丸の内線が、神田川を渡るほんの一瞬だけ地上に姿を現しています。
なんだか不自然な光景だなぁ・・・、これはもしかして「?」かなぁ・・・と思って、いつもの地理院地図を見てみました。
やはり思った通りです。
台地状の地形のところに不自然に谷ができており、以前に書いた駿河台の部分だけが切り取られたようになっていることがわかります。まちがいなく、これは人工的につくられた谷でしょう。
調べてみたところ、ここは「仙台堀」とよばれていて、江戸幕府の2代将軍徳川秀忠が、仙台藩主だったあの〝独眼竜〟伊達政宗に工事を命じたのだそうです。完成したのは4代藩主伊達綱村の時代というのですから、かなりの大規模工事ですね。重機もない時代にこれだけの谷を掘削するのはさぞ大変だったことでしょう。いったいどんな目的でこの谷をつくったのでしょうか?
掘削の目的はおもに2つ。洪水への対策と、江戸城の外濠強化とのこと。
確かに、ここから南に1㎞ほどのところに江戸城があり、ここに堀を築けば北からの攻撃には有効であることがわかります。
そして、この台地はずっと北のほうまで続いており、北から江戸城を攻めるには、この台地に沿って南下してくればいいこともわかります。
北から攻めてくる敵?? 北の有力大名といえば伊達家ではないですか!!
ひょっとして江戸幕府は、伊達家から江戸城を守るための堀を伊達家の手でつくらせたということ!?
今となっては確かめる術もありませんが、もしそうだったらかなりの腹黒さですよね(笑)
「?」はきっとそこにある
「?」を知ればおもしろい!
みなさんも、身近な「?」を見つけて楽しんでみてください。
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