桑名正和(くわなまさかず)

ウメの開花

2025.02.25

 日本海側では記録的な大雪というニュースを見かけます。
 関東地方でも、晴れて青空が広がっていてもかなり空気が冷たく感じられる日があります。
 そんな寒い中でも、少しずつ春が近づいてきていることを植物が伝えてくれます。

 2月に見られる花といえばウメです。
 授業で写真を紹介して花の名前をあててもらうと、「サクラ?」という答えも帰ってくることがあります。
たしかに、ウメとサクラは似ていて、写真をぱっと見てもわかりにくいかもしれません。

 普段見慣れているひとなら、ウメとサクラは見てすぐ区別できそうですし、2月に咲くということからウメと判断することもできます。ただ、撮影時期が不明な写真を見たときにウメとサクラで見間違うことがありえます。見間違うということは、それは見た目が似ているから、ということでもあります。
 どれくらい似ているのでしょうか。

 ということで、ウメとサクラをならべてみました。

 公園などで見られる定番のサクラ「ソメイヨシノ」とウメです。
 ウメとサクラはいずれも分類上はバラ科サクラ属の仲間でかなり近縁とされています。
 バラ科らしい特徴といえば花びら5枚の離弁花で、花びらが1枚ずつひらひらと散っていきます。花びらの色や形にだけ注目していると区別はつきにくいです。細かいところでは、ソメイヨシノは花びらの外側に切れ込みが入っています。

 花びらよりも見た目でわかりやすいのはおしべでしょうか。
 ソメイヨシノは赤みがかった細いおしべです。
 一方のウメのおしべは、ソメイヨシノよりも白く太く、長さもあるので目立っています。
 年賀状などにかかれるウメのイラストでも、おしべを目立たせてかかれることが多くあります。

 ウメは白梅、紅梅と花びらの色で赤白があることから卒業式シーズンのおめでたいものとしても印象的です。
 紅梅の枝に注目してみました。

 ウメの枝はごつごつしたかんじで、やや曲がったかんじでのびていきます。

 一方、ソメイヨシノの枝はウメよりもなめらかにまっすぐのびていきます。曲がっている所もなめらかさを感じます。
 すでに花を開いているウメもある一方で、つぼみにおおわれたウメの枝もありました。

 今にも花が開きそうにふくらんでいますね。

 気象庁は毎年「ウメの開花日」を発表しています。
 2025年の東京は129日がウメの開花日として発表されました。
 ここでの東京のウメは皇居外苑の北の丸公園にある標本木のウメを標本木にして、56輪の花が開いたときをさしています。
 サクラに比べるとかなりはやい開花です。

 まだ寒いですが、ウメが見ごろです。
 近所にウメをみかけたら、枝の様子、花の様子など観察してみましょう。

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