桑名正和(くわなまさかず)

赤とんぼに見えるけど

2024.11.22

 秋の澄んだ空はきれいなものです。
 昼の青空もいいですが、夕暮れ空も秋ならでは。
 春よりも秋のほうが、日の入りがはやいので夕暮れ空を眺める機会も多くあります。

 夕暮れが美しい秋といえば、「夕焼け小焼けの赤とんぼ」という歌でもおなじみ、赤とんぼの季節でもあります。
 日頃歩いている道や公園などではシオカラトンボが飛んでいるところはよく見かけるのですが、なかなか赤とんぼにはめぐりあえず。
 そんな中、まだ暑さの厳しい9月中頃に真っ赤なトンボを見つけました。

 小学4年生の理科では昆虫がいろいろなところに出てくるので、目にする昆虫は片っ端から写真に残したい。赤とんぼでおなじみのアキアカネをついに・・・

 いや。どうも、違うっぽい。
 赤とんぼでおなじみのアキアカネはこんなに赤くないのです。

 小学4年生の授業で聞いてみると、昆虫に詳しい数人が、これのトンボはあれですよねと答えてくれました。詳しい生徒は図鑑レベルの知識を持っていることに感心します。

 そうなのです。こちらは赤くても赤とんぼとして知られるアキアカネではなく、ショウジョウトンボという別の種類です。小学4年生の教材にでているアキアカネの写真もこんなに赤くない。
 ということで、あらためてアキアカネを探します。といっても、たまたま出くわすかどうか、なのですが。

 そして10月、ついにアキアカネをとらえました。
 せっかくなのでアキアカネとショウジョウトンボをならべてみました。

 ショウジョウトンボはあしも眼も全身が真っ赤なのに対して、アキアカネは眼が緑色がかっているなど、赤が濃いのは腹の部分です。青空とのコントラストで赤く見えるので、見てすぐわかるのですが、ショウジョウトンボとならべると、やや物足りない赤ですね。

 分類でみていくと、アキアカネはトンボ目トンボ科アカネ属、ショウジョウトンボはトンボ目トンボ科ショウジョウトンボ属となっています。
 ショウジョウトンボの「ショウジョウ」は中国での伝説上の動物「猩猩(しょうじょう)」からきているようです。
 アキアカネのほうは、秋の茜色ということからでわかりやすく、「赤とんぼ」とはこちらのほうを指します。

 さて、目指すは「夕焼け小焼けの赤とんぼ」という歌詞どおり、夕暮れ空とともにアキアカネの写真を。
 撮れるときはくるのでしょうか。

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