桑名正和(くわなまさかず)

シオカラトンボも日差しは苦手?

2024.08.27

 連日かなり蒸し暑いので、暑さをしのいで屋内にいたほうが健全なのかもしれないですが、時間があるときは公園や河川敷などを散策。8月になってからトンボが飛ぶ光景を多く見るようになってきました。よく見かけるトンボはこちらの白いからだをしたシオカラトンボです。

 シオカラトンボは昆虫の中のトンボ目トンボ科シオカラトンボ属です。
「トンボ」は昆虫の中の独立した1つの科になっていて仲間分けはとても分かりやすく感じます。

 小学校4年生の理科では、いろいろな昆虫の種類や生活の仕方などを学習します。トンボもその定番です。トンボの幼虫「ヤゴ」は水中生活するので、メスが産卵する場所も小川や池などの水の中。夏から秋にかけて産卵場所になる水辺の上をトンボがとびまわっています。学校のプールの上をトンボが飛び交う光景は定番でしょうか。
 ヤゴはさなぎになることなく、そのまま成虫になる「不完全変態」の昆虫で、セミ、バッタとセットにして「不完全変態」を学習します。

 トンボが飛んでいるところはピントがあいにくく、写真に撮るのは大変です。一方、とまっているトンボは逃げることが少なく、接近して写真を撮ることができます。

 トンボは茎や枝の先端にとまっていることが多い印象です。
 私が小学生だったころは指を出したらトンボがとまりにくるときいた記憶があります。トンボが食べるえさはハエなどの昆虫が多いので、先端にとまることで、広く見渡せて周囲の様子を伺っているようにも見えます。

 さて、先ほどの写真、シオカラトンボのとまりかたに注目です。
 シオカラトンボは先端にとまっているというより、そこよりもやや低い位置にとまっています。これはいったいどういうこと?
 全体を眺めると背後にある草のかげで太陽の位置がなんとなくわかります。木の葉は光を受けて光っていますが、トンボはやや暗くうつっています。シオカラトンボには日光があたっていないように見えます。

 シオカラトンボは日光が全身にあびないように、棒がつくるかげに自分自身を重ねていることがわかります。
 別の日に撮った写真で確認です。

 こちらは水田のイネですが、イネの葉のかげに身を隠しているシオカラトンボがいました。こちらも日光があたりにくい位置にとまっていました。昆虫は変温動物ですから、日差しを浴びるとあっというあに体温があがってしまいます。暑い中活動しているトンボも、日光はできるだけさけて行動しているようです。

 まだまだ暑い日が続きますが、トンボも皆さんもくれぐれも気を付けて元気に日々すごしましょう。

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