桑名正和(くわなまさかず)

道路わきの植物の光景

2022.09.13

道路わきの植物の光景

 日々通る道の片隅にはいろいろな植物が生えています。
 街路樹として植えられている植物は四季折々の光景をみせて、葉の色の変化や花は毎日通る道を少し楽しいものにしてくれます。
 今回はそんな街路樹、の話ではなく、街路樹にまきついてのびているアサガオを紹介します。花ではなく、茎と葉の光景です。

 アサガオといえば、小学校のころにみんなで育てて葉や花の観察をしてとなじみがありますが、自分で育てないとみる機会はあまり多くないかもしれません。先日、どういうわけか街路樹の1つにアサガオがまきついてのびている光景にであいました。アサガオは夏に花を咲かせる定番の植物ですが、10月くらいに花が咲いていることもあります。理科の学習には欠かせないアサガオについて、性質のひとつにつるの巻き方があります。アサガオのつるは上から見たときに左巻きにまきつくようにのびています。街路樹にまきついたアサガオはアサガオのつるどうしでまきつきあいながらのびていて、巻き方がわかりやすいですね。
 まきつく仕組みってなんだろうと考えてみるのも面白さがあります。まっすぐにのびる茎は、茎の中が偏りなくまんべんなくのびている結果「まっすぐ」になっています。茎の中が部分によってのび方がかわると、まきつくような曲がり方になります。外側がよくのびて、内側があまりのびない結果となります。

内側と外側でのび方が違うといえば、道端にはこういうかわったのび方をしている植物もありました。

茎の途中からぐにゃっと曲がって上のほうへ。
途中で植物自身の重さでたおれてしまったようで、そのあと方向転換して上にのびたしたようです。植物が重力に逆らって上へとのびていく「重力屈性」という性質です。これも、まがったその部分では茎の下側になる一部分が成長することによって上向きにかわったようです。
 植物は動きまわることはないですが、成長とともに植物ならではの不思議な動きをしています。
何気ない光景をじっと眺めると何か新しい発見がありそうです。

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