過去問題演習の重要性
2023.09.29
受験の天王山と呼ばれた夏が終わり、受験生の皆さんは、志望校の過去問題の演習に取り掛かっている時期かと思います。そこで、今回は受験生に向けて、過去問題演習の重要性についてお話したいと思います。
過去問題の演習は、志望校の合格にとっては非常に重要です。
大問が何題あるのか、時間配分はどうしたらよいか、過去問題の演習を通じて、傾向と対策を理解して、本番に備えることができますね。
しかし、裏返すと、過去問題はあくまで傾向と対策を知るための教材であって、学力そのものを直接引き上げるものとは異なります。もちろん、過去問題をたくさん解くことで演習量(学習量)は確保できますから、学力が上がらないか?と言われれば違いますが、それだけでは不十分であるということも理解しておいてほしいのです。
事実、過去問題と全く同じ問題は出題されません。もちろん複数校過去問題を演習すると、類題に出会うことはあります。しかし、同じ学校で全く同じ問題が出題されることはほぼありません。ですから、問題が解けたかどうかということよりも、その問題に必要な知識・技能がきちんと使いこなせるようになっているかどうかを確かめることが重要です。
その上で、苦手な問題や弱点が見えてくれば、それを補強するために、知識や技能などの基礎の確認と、できるようにするための問題演習が必要になってきます。ですから、やみくもにたくさんの過去問題を解いただけでは効果は低く、きちんと解き直しをし、弱点の分析と、その後の学習につなげていくことが重要なのです。
入試直前期になると過去問題しかしない…ということをよく耳にしますが、こういった過去問題至上主義は危険です。どのような問題でもきちんと対応できる力をきちんと身につけて行けるように、類題の演習も並行して学習していくようにしましょう。
英語に関して、少々アドバイスです。
入試問題では、1つの問題に複数のポイントが入っていることが多く、また、それら複数のポイントのどの部分が直接問題としてきかれるかは本番当日までわかりません。ですから、たとえ問題に直接必要のない部分であっても、問題からきちんとそういった部分も確認しておくことが必要です。また、語彙に関しても、派生語が書けるのかなど、問題を通して様々な知識を総合的に確認していくべきなのです。
また読解問題などは、解き終わったものの読み直しがとても重要です。しっかりと発音して読みながら、英文の意味が正しく理解できているかを確かめましょう。こうすることで読みの速度を上げていくことも可能です。
過去問題はあくまで教材です。そこから見えた弱点を克服し、また学びを最大限に活用して合格に向かって頑張っていってください。
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