熊代大地(くましろだいち)

数百年に一度!?皆既月食×天王星食を見逃すな!!

2022.11.05

はいどーも!熊代です。

皆さんついに!
中3カリキュラムで学習したばかりの「皆既月食」の日がやってきます!

前回、日本で観測できた皆既月食は2021526日ですから、
約1年半ぶりということになります。

月食は半年に一度くらいにペースで起こりますが、
日本で観測できるかどうかは、そのときの位置関係によります。

月食は、満月が地球の影に隠れることで起こります。
そのため、影にすっぽりと隠れてしまわないと、
皆既月食(月がすべて影に隠れる現象)になりません。

次に皆既月食が日本で観測できるのは、2025314日ですから、
ここを逃すと2年半も待たないといけませんね。これは大変!

 

さて、皆既月食の見え方ですが、
影にすっぽりと隠れてしまうと言っても、真っ暗で見えなくなる、
というわけではありません。

簡単に言うと、「色」が変わります。
このときの色は、「赤銅(しゃくどう)色」と呼ばれています。
くすんだ10円玉のような色をイメージするとわかりやすいでしょう。

科学が未発達な中世のヨーロッパや日本では、
皆既月食はかなり恐れられていたようです。
英語では月食を「Lunar eclipse」と呼びます。
Lunarは月の女神「Luna」から転じた月の呼び方の一つです。
Eclipseは「蝕」=「蝕む」という意味をもちます。
※日食は「Solar eclipse」。

日本の歴史上でも「月食」ではなく「月蝕」と表記された文献も残っているそうで、
「欠ける」という意味の「食」ではなく、
「何か悪いものに蝕まれていく」という意味の「蝕」を用いたのです。

科学が未発達なうちは、「この日に月食が起こりまーす!」と
発表されるようなこともなかったでしょうから、
ある日突然、満月が真っ赤に染まる様子は、
それはそれは恐ろしかったことでしょう。

科学技術が進歩する中で、感動的な天体ショーへと変貌したというのも
また感慨深いものがありますね。

 

さて、今回の天体ショーはこれだけではありません。

なんとなんと、皆既月食と同時に、その満月の裏に
「天王星が隠れる」のです。

つまり、
「天王星食が同時に起こる!」ということです。

天王星は、夜空に確認するには非常に小さいため、
肉眼での観測は難しいかもしれません。

皆既月食まっ最中の満月に、向かって左下から来た天王星が
満月の下面に入り込みます。
その後50分ほどで右側から出てくることになります。

ただでさえ珍しい惑星食ですが、それが今回は
皆既月食と同時に起こるということで、非常に話題になっています。

「同時」はなんと約400年ぶり!とのことですが、
次に観測できるのは322年後になってしまうそう。
この機会、絶対に逃したくないですね!!

皆既月食のタイムスケジュール
118() 1916分頃~2042分頃
※前後では部分食の状態も観測できます。
方角:東南東~南東(徐々に移動していきます)

天王星食のタイムスケジュール
118() 2030分頃~2120分頃
※観測地点によって前後します。北に行くほど遅くなり、南にいくほど早くなります。
方角:南東(月のうしろに隠れます)

 

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