早稲田大学 人間科学部 虎の巻
2022.12.20
12月に入り、そろそろ受験校も決まってきた頃でしょうか。
今回は、早慶に何とか入りたい!と考える人は必ず受験したい「早稲田大学人間科学部(通称:人科)」についてです。
合格最低点について
大学公表の合格最低点は60%弱ですが、得点調整が行われているため実際のボーダーは65~70%前後でしょう。
ここ数年、得点開示において、素点の公表がありませんが、2019年までのデータから素点と調整点の関係を推定すると以下のようになります(健康福祉学科)。
右端の「得点率」が素点ベースでの得点率を推定した値になります。
もちろんこの値は、各科目の内訳によって大きく変動しますが、上記データでは極端な得意・不得意が無く、各科目の平均点に対して満遍なく上積みができた場合を想定しています。こちらの表からも分かるように、大学公表の合格最低点は57~8%ですが、実際に必要となる得点率はかなり高くなります。
過去問演習においては、基本的に70%を目標に取り組むべきです。
今回は、難易度の高い英語の攻略法をお伝えします。
人科英語へのアプローチ
まず、問題構成ですが、
・大問Ⅰ:読解(短めの英文×8題:設問25問)
・大問Ⅱ:前置詞・副詞補充問題(語法・イディオム:15問)
・大問Ⅲ:正誤(NO ERRORあり:10問)
となっています。
時間配分については、読解である大問Ⅰに60分を割き、残り30分を大問Ⅱ・Ⅲに充てるのがよいでしょう。
大問Ⅰの読解は、1つ1つの文章が短いため、根拠の発見が容易で比較的難易度は低いですが、選択肢の中に「None of the above」「All of the above」などが含まれることがあり、やや神経を使います。選択肢は必ず最後まで目を通し、このような選択肢の存在を見逃さないように注意しましょう。
大問Ⅰで目指すべき得点率は80%以上。25問中最低20問の正解は欲しいところです。
次に大問Ⅱ。この問題はとても難易度が高く、50%程度得点出来ていれば、他の受験生と大きく差がつくことはないと思われます。そもそも、市販の熟語帳を完璧に学習していても15問中7~8問正解できるかどうか。同じ選択肢を繰り返し何度も使える上、「NO WORD」という選択肢も含まれるため、難易度はかなり高いと言えます。
大問Ⅱで目指すべき得点率は50%程度。15問中7~8問取れていれば問題なし。
最後に大問Ⅲ。王道の正誤問題です。この手の正誤問題は「NO ERROR」の選択肢が入ることによって一気に難易度が上がりますが、まずは一旦「NO ERROR」は無視して通常の正誤問題と同様に考えましょう。解答として「NO ERROR」が選ばれるのは、大体10問中2問、多くて3問ほどです。つまり、ほとんどの問題には誤りが存在するということです。
したがって、正誤問題の鉄則通り、下線部が引かれている部分の品詞に応じた検討を行っていきます。
例えば、動詞に下線部が付されていれば
・SVの一致が適切か
・時制は適切か
・態は適切か
・関連する語法は適切か(続く前置詞や副詞など)
…
というようにあらかじめ検討項目を決めて着手していきます。
同じような正誤問題を出題する学部として社会科学部がありますが、難易度はこちらの方が低くなっています。
大問Ⅲで目指すべき得点率は70%程度。10問中7問程度を目指しましょう。
ということで全体として35問程度の得点を取れれば問題なしです。
特に大問Ⅱは「知らなければ絶対無理」という類の問題も多いので、ある程度のところで区切りをつけ、「時間をかけ過ぎない」という点がポイントとなります。反対に時間をかけるのであればやはり大問Ⅰ。こちらは文章も1つ1つは短いので根拠さえ探せれば得点につながります。この辺りのバランスもしっかり考えながら過去問演習に取り組んでください。
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