【教育コラム】難関中学受験塾の正しい使い方
2022.06.10
難関中学受験を目指す上で、塾の役割は非常に重要です。その塾との関わり、皆さんはうまくいっていますか。必要以上に遠慮して、最大限塾を活用できていない方も多いのではないかと思います。今日は、塾だからこそお伝えできる『塾の正しい使い方』についてお伝えします。
成績があがる質問の仕方とは?
まずはよくある質問に関して、『気になることはあるけれど、こんな些細な質問を聞いてもいいのかな。』『質問できる時間に限りがあるから、一番難しい問題だけとにかく質問しておこう。』…など、先生は忙しそうだから、質問をするときには色々と気を遣ってしまうという話をよく耳にします。そのあたりを本日は難関中学受験担当の先生に質問してみます。
Q:質問されると困ることはありますか?
質問されて困ることはありません。むしろ、たくさん質問してくれた方が、お子様の問題に対する考えを知ることができ、適切なアドバイスを行うことができるので有難いです。ただし、特定の問題の式・答えを聞くだけの質問は意味がありません。考え方を学ばなければ、次に似たような問題が出てきたときに今回の学びを活かすことが出来ないからです。問題を解き、丸付けを行って間違えた問題は解説を読む、まずは考え方の手順を学びます。そして、その考え方のいずれのポイントが納得いかないのか、明確にしたうえで質問できると、考え方のコツがわかり、その後も類似問題で活かせる考え方を手に入れることができます。難関中学受験の問題は瞬発力と考える力が問われます。与えられた情報を素早く整理し、適する考え方を導き出す必要があります。そのためにも、納得のいく、汎用性のある考え方を身に着けるために質問の質はとても大切です。
保護者は教えすぎない!冷静にとらえ、先生を利用しましょう。
難関中学校に合格するためには、考え方を養うための質問が重要であるということがわかりました。ただ、なかなかはじめからひとりで、考え方をダイレクトに質問できるお子様はいませんよね。お子様一人では解決できないとなると、保護者様の存在意義が大きくなりそうですね。
Q:難しい問題に立ち向かっているお子様に対して、保護者様はどう対応することが良いのでしょうか。
保護者が学習内容を教えすぎない。これが一番です。解き方が特殊なため保護者の方が教えるとなっても一苦労する内容が多くあります。また、塾の先生と教え方が違うと混乱する生徒さんもいらっしゃいます。それが原因で、家庭に不穏な空気が流れ、せっかく自主的に取り組んでいた環境が壊れる…なんていうこともよく聞きます。
ぜひ目指していただきたいのは『教える』ではなく『一緒に考える』姿勢です。お子様にとって、難しい問題は、一度解けなかったという点だけでもハードルが高い問題となっています。そんな問題に対して、武器も何も変えずにもう一度挑むことは非常に難しく、時間がかかることになります。難しい問題だからこそ、ご家族で一緒に取り組み、どこまでは考え方が正しかったのか、解けない理由は何が原因なのか、冷静に一緒に考えることをしてみてください。難しい問題の解き方を分析して初めて、『今回の単元に関する理解が浅い』、『今までの計算方法が良くない』、などお子様の学習の課題が明確になります。これを何度か繰り返すと、難しい問題にどう取り組むべきなのか、お子様自信で原因究明し、次に活かすことができるようになります。
課題が分かれば後は担当の先生にお任せください。こうして、一番効果の高い質問ができるようになります。お子様の問題に対する課題意識が明確であれば、それを改善するにあたっては、あまり時間はかかりません。風邪をひいたときに病院で診断を受けるときときを思い浮かべてください。『朝喉が痛い』、『昨日から頭痛がする』など、事実をより具体的に伝えると、医師も正しい処方ができます。塾の先生も同じです。解いたときの考えや書き方等、詳しく先生に伝えることで、本当の原因を先生が突き止め、処方箋として、お子様一人ひとりの課題解決に繋がる問題の取り組み方を伝えることができるようになるのです。
お子様一人ひとりにあった、的確な学習指導が受けられる。
これで、質の高い質問の良いサイクルができそうですね。では、難関中学に合格するために、先生は授業以外にどんな指導をしてくれるのでしょうか。
Q:授業以外に 難関中学校に合格するためにやってもらえることは何ですか?
受験校のご提案や、進路指導、学習相談など、塾によって異なりますが、受験に必要な情報の提供を行っています。また、学習指導では、難関中学に合格するために、というよりは、中学に入学した後に困らないように、考える力を養うことが最も重要です。特に、難関中学校では、自分たちで考え、工夫して取り組むことが多くあるため、自主性が求められます。与えられてから取り組むではなく、興味を持ったことに対して、自ら動ける人でなければ中学に入ってからも苦労することになります。LiNKSTUDYでは、宿題提出を通して、お子様一人ひとりに的確なアドバイスを行っております。宿題はwebシステムで提出いただくため、取り組んだ内容を常に教師も確認し、一人ひとりに取り組みの工夫等をお伝えしています。難関に在籍のお子様はそこに、ご自身で考え質問をどんどんぶつけてくれます。与えられた学びを通して考える、そしてそれを先生に質問する。塾に通っていると、質問できる時間が限られますが、オンラインでは、聞きたいときにすぐに書き込みできる。これはLiNKSTUDYの大きな利点ですね。
受験は一人で戦うものではなく、みんなで戦うから成績が上がる。
それでは、最後に、受験はオンラインであっても、塾での過ごし方が重要になるかと思います。受験に関する本では『ライバルの存在が大切だった』と書かれているものをよく目にします。
Q:オンラインではライバルはどうやってつくるのですか?
ライバルはつくるものではなく、自分で探すものです。LiNKSTUDYでは成績でクラスが分かれているため、同じクラスにいるお子様は同じくらいの学習レベルになります。同じ問題を解いて早く正確に答えられるクラスメートの存在はとても良い刺激になります。『この子すごいな』という漠然とした想いが徐々に『○○くんは解法の説明がわかりやすい』や『計算が早いのは○○さんだ』のように、意識が具体的になります。『計算の早い○○さんより早く解けた自分はすごい』など、ライバルとの比較により自分自信への自己肯定感も高くなるきっかけになります。切磋琢磨できるちょうどよいライバルと出会う、そのためにも塾選びはとても重要になります。オンラインでは発言しているお子様のお顔がよく見えます。つまり、取り組んでいるときの様子もよく見えます。自分は解き終わったけど、周りの子はまだ解いている様子も、オンラインだからこそ認識することができるため、より周りを意識することができ、真のライバルを見つけることができるようになります。そして、合格を勝ち取りましょう。
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