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カタバミの在来種と外来種

 まだ肌寒い2月中旬、公園の花壇に、日差しを受けて黄色く輝く光景を見ました。

 写真だけみると、春のあたたかな気候に見えますね。この日の東京の最高気温は13℃くらいで、例年よりは暖かいですが、それでも空気はひんやりとしていました。

 レモン色の花びらも特徴がありますが、ハート型の葉にも目がいきます。ハート型の3枚の葉をひろげているのが特徴的なカタバミです。
 こちらの植物はオオキバナカタバミという帰化植物のカタバミです。
 原産は南アフリカで1890年頃に日本にはいってきて、もともとは観賞用だったものが、気がついたら自然繁殖をしていた、という典型的な広まり方をした帰化植物の1つのようです。
日本に昔から生えている在来種のカタバミとの違いをみてみましょう。

カタバミは5枚の黄色の花びらであることが写真からもわかります。
カタバミもオオキバナカタバミも同じ5枚の花びらです。
カタバミとオオキバナカタバミはならべてみると、見た目がやや違っています。
オオキバナカタバミは黄色というよりもレモン色に輝いています。オオキバナカタバミは花びら1枚1まいが大きくかさなったかんじになっていて、ぱっとみたかんじで花びらの枚数がわかりません。
在来種のカタバミは花びらがこじんまりと小さめなこともあり、花びらが5枚であることがよくわかります。

オオキバナカタバミの葉をさらによくみてみると、黒い点々の模様が見えます。
在来種のカタバミは葉に黒い点はついていません。
 2月に花を多くつけているオオキバナカタバミですが、この時期には在来種のカタバミは見られません。
在来種のカタバミが開花するのはオオキバナカタバミよりもかなりあとで4月ころから秋にかけて長い期間咲いているのが見られます。

 カタバミは3枚ずつ広がる葉をつける特徴から、同じ形状のシロツメクサを見間違うことがあります。
シロツメクサとの違いについてはこちらの記事も確認してみてください。

前回の記事はこちら

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